AGAは完治する?治らないと言われる理由

投稿日2023年9月6日 投稿先 男性化粧品

AGA(男性型脱毛症)の治療について調べると、「AGAは治らない」という言葉を目にすることがあります。これは、治療を検討している方や、すでに治療を受けている方にとって、非常に気になる情報でしょう。本当にAGAは治らないのでしょうか?その言葉の真意と、AGA治療の現実について解説します。まず、「治る」という言葉の定義を考える必要があります。もし「治る」を、「治療を止めれば、その後一切薄毛が進行せず、元のフサフサな状態に戻り、それが永続する」という意味で捉えるならば、残念ながら現在の医学では、AGAをその意味で「完治」させることは困難です。なぜなら、AGAの根本的な原因である「遺伝的素因」と「男性ホルモン(DHT)への感受性」を取り除くことはできないからです。AGAは、体質的にDHTの影響を受けやすい人が発症する進行性の疾患です。そのため、治療薬(フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルなど)の効果は、基本的に薬を使用している期間に限られます。治療を中断すれば、DHTの影響が再び現れ、薄毛は進行を再開してしまう可能性が高いのです。風邪のように、薬を飲んで原因菌をなくせば完治する、というタイプの病気とは異なります。これが、「AGAは治らない」と言われる主な理由です。しかし、これは「AGA治療は無意味だ」ということでは決してありません。「治らない」という言葉に悲観的になる必要はないのです。適切な治療を行うことで、「薄毛の進行を抑制する」「現状を維持する」「症状を改善させる(髪を太くする、密度を増やすなど)」ことは十分に可能です。つまり、AGAは「完治」は難しいかもしれませんが、「コントロール可能な疾患」であると言えます。高血圧や糖尿病などの慢性疾患と同様に、治療を継続することで、症状とうまく付き合っていくことができるのです。大切なのは、「治らない」という言葉の表面だけを捉えるのではなく、AGAの性質と治療の目的を正しく理解することです。